生成AIの利用率・利用実態を、総務省「令和7年版 情報通信白書」(2025年7月公表)にもとづき出典つきでまとめました。個人の生成AI利用経験率の国際比較と前年からの伸び、20代の利用状況、企業の生成AI活用方針の策定率と企業規模による差まで、公的機関が公表した数値だけを掲載しています。AI活用・AI副業・AIを使った発信を考える際の根拠データとしてご活用ください。
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個人の生成AI利用経験率(国際比較)
総務省「令和7年版 情報通信白書」によると、個人の生成AIサービス利用経験(「使っている」「過去に使ったことがある」の合計、2024年度調査)は、日本で26.7%でした。同じ調査で比較した他国は、米国68.8%、ドイツ59.2%、中国81.2%で、日本は調査対象国の中で最も低い水準です。
| 国 | 2024年度 | 2023年度 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 26.7% | 9.1% | 約3倍(+17.6pt) |
| 米国 | 68.8% | 46.3% | +22.5pt |
| ドイツ | 59.2% | 34.6% | +24.6pt |
| 中国 | 81.2% | 56.3% | +24.9pt |
いずれの国も1年で大きく伸びていますが、水準としては日本と他国の間に2〜3倍の開きがあります(出典:総務省)。
「利用経験率」は一度でも使ったことがある人の割合です。日常的に使いこなしている層はさらに少ないと考えられ、裏を返せば、AIを実務や発信に使える人はまだ希少で差別化になります。
前年からの伸びと年代の傾向
日本の個人利用経験率は、2023年度調査の9.1%から2024年度調査の26.7%へと約3倍に上昇しました。白書では、年代別では20代の約45%が利用経験ありと整理されており、若い世代ほど生成AIに触れている傾向がうかがえます。
| 指標(日本・個人) | 数値 |
|---|---|
| 生成AI利用経験率(2024年度) | 26.7% |
| 同(2023年度) | 9.1% |
| 1年間の伸び | 約3倍 |
| 20代の利用経験率 | 約45% |
SNSで発信する層と生成AIを使う層は年代的に重なっており、投稿の下書き・企画・画像や動画の制作補助など、発信の現場でAIが使われる場面は今後さらに広がると考えられます(出典:総務省)。
企業の生成AI活用方針(日本の内訳)
企業側では、生成AIを活用する方針を定めている企業の比率は約50%(2024年度調査)で、2023年度調査の約43%から増加しました。方針の内訳は次のとおりです。
| 生成AIに対する方針(日本企業) | 比率 |
|---|---|
| 積極的に活用する方針である | 23.7% |
| 活用する領域を限定して利用する方針である | 26.0% |
| 利用を禁止している | 4.3% |
| 方針を明確に定めていない | 31.8% |
| わからない | 14.2% |
「積極的に活用」と「領域を限定して活用」を合わせた約50%が活用方針を持つ一方、「方針を定めていない」「わからない」が合計46%と、企業の半数近くがまだ態度を決めかねている状況です(出典:総務省)。
企業規模による差と国際比較
活用方針を定めている企業の比率は、企業規模で大きく異なります。白書では、日本の大企業が約56%であるのに対し、中小企業は約34%にとどまると整理されています。
| 区分 | 生成AI活用方針を定めている比率 |
|---|---|
| 日本・全体 | 約50%(2023年度:約43%) |
| 日本・大企業 | 約56% |
| 日本・中小企業 | 約34% |
| 米国・ドイツ・中国 | いずれも日本より高く、7割超〜9割台 |
国際比較では、調査対象の他国はいずれも日本を上回っています。企業の生成AI活用は、個人利用と同様に「日本は伸びているが水準は低い」という構図です(出典:総務省)。
データから読む:発信者・企業への示唆
データを重ねると、次の3点が読み取れます。第一に、個人・企業ともに生成AIの利用は1年で大きく伸びた(個人は約3倍)。第二に、それでも日本は国際的に見て低水準で、使いこなせる人・組織はまだ少数派。第三に、中小企業の方針策定率は約34%と、特に中小の現場でAI活用の余地が大きい。
発信者にとっては、生成AIを企画・下書き・制作補助に使いこなすスキルがそのまま差別化になり、AIを使った制作を請け負う副業の需要も見込めます。企業にとっては、方針を決めかねている約46%が示すとおり、まず利用ルールを定めることが第一歩です。AIで作ったコンテンツを発信する際は、事実確認と、必要に応じた明示・PR表記など倫理面への配慮も欠かせません。
調査概要と出典
- 資料名:令和7年版 情報通信白書(総務省、2025年7月公表)第Ⅰ部 特集「AIの爆発的な進展の動向」
- 数値:個人の生成AIサービス利用経験(2024年度調査/2023年度調査、日本・米国・ドイツ・中国)、企業の生成AI活用方針(2024年度調査)
- 出典:総務省 (令和7年版 情報通信白書 概要 PDF)
数値は上記資料に掲載された値を転記しています。引用の際は出典と調査時点(2024年度調査)をあわせて明記してください。最新版が公表された場合は数値が更新されます。
まとめ
日本の生成AI利用経験率は個人26.7%・企業の方針策定率約50%と、1年で大きく伸びた一方、米国・ドイツ・中国と比べるとまだ低い水準です。20代では約45%が利用経験を持ち、若い発信者ほどAIに近い環境にあります。だからこそ、AIを使いこなす発信者・企業は差別化しやすく、方針が未定の企業には活用ルールの整備から着手する余地があります。